でも、その道を目指すためには足りないものが沢山ある。 知らない事が多すぎて、どれから手をつけて良いかも分からない。しかし数々の遺跡へと知識を求める旅をしたら、きっとあの青年も一緒に来てくれるという予感もある。 それは少しばかり楽しみ過ぎるかもしれない。 もうとっくに子供などではないけれど、甲斐甲斐しく世話をされるというのも最近は素直に楽しめている。それが女性の喜びなのだと耳にはするけれど、まさか理解する日が来るとは思わなかった。 しかし悩みがまったく無いわけではない。 その最たるものが今もこの地へ近づきつつある事を、彼女のみならず皆も知っている。 大きな不安と小さな恐怖。その感情は常に消えることなく、心の奥底にくすぶり続けているのをマリアーベルは自覚する。