「おおっ! 今日のスープもウメェ! 旦那の料理はうめぇな!」「今日は女達が手伝ってくれたぞ」「わたし等、野菜の皮を剥いただけじゃないですか」「ひゃぁ~このパンは柔らかくて美味しいよ! それに甘いんだ!」「これじゃ、スープが要らないね」 この世界のパンは硬くてガチガチで乾燥している。それをスープに浸して食べるのが一般的だ。 今日の料理も皆に好評のようだ。 ただ、女達の中にいた大女――アリッサと言うらしいが、彼女は大食らいの獣人並に飯を食っていた。こいつは食事もヘビー級だ。 だが、パワーは凄い。男達に混じってデカい家具や荷物を軽々と持ち上げていた。「ほら、たんとお食べぇ。パンもあるよ」「……うん」 アナマはアネモネに、スープを盛ってやったり、パンを分けてあげたりと――甲斐甲斐しく世話を焼いている。 死んだ子供の面影を重ねあわせているのだろう。アネモネも嫌がっている風には見えないから好きにさせてやろう。 さて、飯も食って腹もいっぱいになったのだが、男達は再び建物内へ入り込むと中を物色し始めた。どんだけやるつもりなんだ。 それどころか畑も掘り起こして全部持っていくつもりらしい。「だって、せっかく丹精込めて作ったのに、捨てていったら勿体ねぇべ?」 アリッサはそう言うのだが野盗の畑を丹精込めて作る事もなかろう――と思うのだが。 まぁ、とにかく彼女が真面目な性格なのは解った。 しかし俺の目の前に山と積まれた鹵獲品があるのだが少々困った事がある。 これを、アイテムBOXに入れようとしても一個ずつしか入らないのだ。とりあえず箱か何かに入れる必要があるのだが……。 シャングリ・ラでコンテナを検索してみたが、家庭で使うような小さい物しかない。値段で高い順にソートしてみると横が2m程ある大きいのが出てきた。 だが値段が高い――20万円以上だ。こんなの買ってられないぞ? 他に何か良い物は……と物色すると、あった。120㎝×80㎝の木製のパレット。パレットってのは、これに荷物を積んで、フォークリフトで持ち上げるやつだ。 中古だが、1個3000円で売っている。これに荷物を乗せて、パレットをアイテムBOXへ入れれば、その上に乗せた物も一緒に入るかもしれない。 試しに木製のパレットを1個買って、やってみることにした。「おおい、暇なやつはちょっと手伝ってくれ」 俺の呼びかけに食事の後片付けからあぶれた女達が、パレットへの荷物の乗せ替えを手伝ってくれた。「旦那、これをどうするんですか?」「まぁ、見てなって」 アイテムBOXへパレットを収納すると案の定、上に載った荷物も一緒に吸い込まれた。