私と麻央ちゃんはお互いの手を握り合った。
見渡すと、カフェにいるカップル達の彼女は、小さなケーキをフォークで更に小さく小さく切り分けて食べるような、痩せてて可愛い子達ばかりだった。2個も3個も食べるような子はいない。
アリスの飼い主の甘い言葉に騙されて、気が付けば私、ハンプティダンプティに変身していました……。
家に帰ると浮かれ狸が「麗華!麗華の大好きなケーキを買ってきたから、お父様と一緒に食べよう!」と寄ってきたので、ギンッと睨んで部屋に戻った。
憎い…っ。この世のすべての男が憎いっ!嘘つき!嘘つき!嘘つき!
世の中の男はみんなぽっちゃりが好きなんて言っておきながら、最終的に選ぶのは痩せている女の子なんだ!本音と建前を奴らは使い分けているんだ!
よく食べる子が好きなんて言って本当によく食べたら内心で嗤っているんだ、きっとそうに違いない!
「ぬぉぉぉぉぉぉっっ!!!」