「おっとすいません。おや、丁度良かった。レンゲ様はお借りさせていただきますね」「ん? まだなにかあるのか?」「ええ、一応小さな犯罪になったとはいえ領主様にご報告はしなければなりませんので」「あーそっすよね。自分犯罪奴隷になったんすもんね」「ええ。それではご同行よろしくお願いいたします」「了解っす。主、ちょっくら行ってくるっす」「すぐにお返しいたしますので」「あいよ。じゃあ飯作って待ってるよ」「行ってくるっす!」「それでは、失礼致します」そういえば領主のところに行かないといけないんだったな。最後の騒動のせいで全く忘れてたわ。うん。これも冒険者達が悪いな。「アイナ、お風呂」「ああ、レンゲは待たなくていいのだろうか」「いいと思う。二人は先に入ったほうがいい。臭い」「臭、仕方ないでしょダンジョンから戻ったばかりなんだから!」「はぁ、犯罪奴隷がシロに口答えするなんて」「ぎぎぎぎ。すぅーはぁー……。申し訳ありませんでしたシロ様」「気持ちが悪い。アイナも犬も普通でいい」「犬じゃないって言ってんでしょうが!」「いいから行く。臭いと主に嫌われる」「あまり臭い臭いと連呼しないでくれ……」「ぐぐ、わかったわよ行くわよ!」ここも騒がしくなりそうだな……。はたして俺はまったり暮らす事が出来るのだろうか。日向ぼっこをするなら空中に空間を固定して浮いていればいいかもしれない。うっかり寝てしまうと魔法が解除する恐れもあるので、低い位置で今度試してみよう。