1 Siウェーハ表面の不純物分析
a)材料の概要と目的
Siウェーハ表面はクリーンルームからの落下物,プロセス機器中の部材擦動揮発などによる汚染がある.汚染形態は.落下物(パーティクル).付着物(ィン性.有機物など化学物質汚染)とさまざまであるが,汚染による形成プロスやフォトプロセスなどに障害が発生し,デパイス特性不全の原因となるため, 境.プロセス中の汚染濃度の管理が重要である.
b)分析対象元素および定量下限
ます,汚染源,混入経路などを調べるため,定性的な調査を行い.その結果か主要汚染物質および障害となる物質・レベルを決める.高密度化に伴い極量わ測定が要求され107atoms/cm2から109atoms/cm2レベルとなる.
(c)分析法の概要
汚染レベルが比較的高い場合は, Siウェーハを純水に浸漬することにより落
Q4分析環境の済浄度はどのように評価したらよいのでしようか
A4インピンジャーに捕集する方法が一般的ですが.落下物を純水.ウェーハで捕集し.分析する方第は比較的簡単に実施できます.純水に集する方法は.石英.フッ素樹月旨でできたジャーに純水を入れ、評価したい場所に置き一定時間後に回収します放置する時間は.評価したい済浄度または評価したい分析操作で決めます回収後は酸を加えイオン化して分析します分析項目は.測定対象元素および汚染原因調査の場合には本文にある指標元素とします.
Siウェーハに捕集する場合は.あらかじめプランクを確認した満浄なSi ウェーハをウェーハキャリャーに入れて. 純水捕集と同様に評価したい場所に一定時間置いて回収し 表面の目然酸化膜こと希フッ化水素酸で溶解し分析します. Siウェーハでは裏側の汚染が入らないように注意する必要があります
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下物,汚染物質を水に抽出する方法が用いられる. Siウ=ーハをじたフッ素樹脂製容器に入れて純水を10 ~ 20mL程度加え,浸漬 またはチャック付のポリエチレン製袋に入れ,同様に浸漬抽出する 料液を,落下物の評価には酸分解後,またイオン性汚染の評価には rcp - MSで測定する.表面の自然酸化膜に汚染が取り込まれている場化水素酸を抽出に用いることもできる.事前に容器,袋からの溶出くことおよびサンプルの移動中に落下物が落ちないような注意が必ウェーハでは表面(鏡面)より裏面のほうに汚染が多い場合が多く重要な表面のみを評価する場合には裏面が液に触れないような冶具要がある.
汚染レベルが低い場合には,後述の気相分解法またはWSA法(Wafer Surface Analysis) [3]が用いられる. WSA法は,自然酸化膜を気相分化水素酸または酸に酸化剤を加えた液滴をウェーハ表面に動かしてする方法で片面のみの評価が可能であり回収率も高い. Agやcuなべイオン化傾向が小さい元素を分析対象とする場合には,還元によ回収率を上げるため過酸化水素水(H202)などの酸化剤を添加す試料液を,電熱気化または微少量導入ネプライザーによるICP-MSで測定すゐ
Q5ウェーハ試料のサンプリング運搬.保存時の注意点は何でし
A5 測定対象元素の汚染を防止することが基本ですが,分析技術者以した場合の実際の不適切な例を挙げると
1. 試料ウェーハ表面を手袋をした手で触れ. キャリャーケースに入れた
2. 別の試料ウェーハを複数枚重ねて(裏側の汚染)キャリャーケースれた
3.試料ウェーハをビニル袋(ブランク未知の)に入れた
4.クリーンルーム外にキャリャーケースを持ち出した (保護袋に入れずに)
5.ウェーハに直接油性ペンで試料番号を記入した
6.液体試料をガラス瓶 (ブランク未知の) に入れ替えてサンフルと
7.ウェーハ試料を1か月保管し. まとめてから分析依頼した
8.機器評価用ウ=ーハを装置から取り出しクリーンルーム内に放置キャリャーケースに入れた
分析技術 以外が實施する場合には詳細な手順を決め. 教育しておく必要があります