リオはのぼせた時の対処法を教え、ついでに長なが風ぶ呂ろをする上でのアドバイスも行った。「そうだったのですか……。本当に申し訳ございません。お騒がせして」 声を震わせて気恥ずかしそうに謝罪するクリスティーナ。とはいえ、熱々のお湯に全身で浸かるタイプのお風呂が一般的でないシュトラール地方では、のぼせるという症状を体験したことがなくとも無理はない。「いえ、浸かるお風呂に入り慣れていないのですから無理もありません。私の説明が不足していました。焦らず、ゆっくりと出てきてください」「わ、わかりました」「では、失礼いたします。冷たい飲み物をご用意してお待ちしておりますね」 リオはそう言い残し、脱衣所から立ち去っていったのだった。◇ ◇ ◇ それから、クリスティーナとフローラはお風呂を上がり、衣装部屋から借りたワンピースに着き替がえを済ませてリビングへと向かった。「先ほどはお騒がせしました、アマカワ卿」 クリスティーナはリオの顔を見るなり、顔を赤くし改めて先ほどの失態を謝罪する。「いえ、本当にお気になさらず。私の説明不足が悪かったのですから。こちらこそ申し訳ございません」「いいえ、私の不注意によるものです」「では、お互いに気にしないということで」 このままだと平行線になりそうなので、リオが提案した。「……ありがとうございます」 クリスティーナはバツが悪そうに頭を下げる。「冷たい飲み物と、お疲つかれでしょうから消化に良い食べ物をご用意いたしました。お口に合うかはわからないのですが、召めし上がっていただけますか? 私もこれから身体を洗ってきますので」 リオがダイニングテーブルを見ながら言う。「アマカワ卿がお風呂から出られるまでお待ちしますよ?」「私がいては気も休まらないでしょうし、私のことはお構いなく。姉妹水入らずでごゆるりとおくつろぎください」