そういえば、気になる事があったので、獣人達に尋ねてみる事に。 うっかりしていたのだが、猫って玉ねぎを食べさせちゃだめなんじゃなかったけ? 肉まんには、それが入っていたはずなのだ。 もしかしたら獣人達にも何か問題があるのかな? ――と思ったのだが、今のところは問題はなく、2人共身体の不調等は訴えてはいない。 おそらく、森猫のベルには食べさせちゃ拙まずいものと思われる。 俺は、シャングリ・ラで買った玉ねぎを一つ取り出した。「こいつに似た野菜って、見たことがないか?」 ミャレーとニャメナ、そしてアネモネと3人で、匂いをクンカクンカしている。「こんなに大きいのは見たことがないが、こりゃ玉根じゃね?」「そうだにゃ。ウチもそう思うにゃ」「お前等、食べて大丈夫なのか?」「え? あまり市場に並ばない野菜だけど、食っても大丈夫だけど……」「うにゃ」 どうも、似たような野菜はあるらしい。まぁ、ノビルやエシャロット、らっきょうもそうだな。そんな感じの野菜なのかな?「そうか、こいつは森猫には毒になるから、猫人族もそうなのかな? と思ってな」「ウチ等、猫じゃないにゃ」「そうだよ、旦那」「そうだよな、ごめんごめん」 まぁ、考えてみればそうか。猫っぽいから、そう見えるのだが、人なんだよな。 少々悪い事を聞いてしまったが、もし毒になったりすると困るからな。 食事の後、ランタンを点けてベッドに寝転がる。 すでに窓の外は真っ暗、ニャメナは自分の小屋に戻り、部屋の隅にはベルが丸くなっている。 そして、俺の腹の上にはアネモネがうつ伏せになって本を読んでいるのだが――重い。 小柄な彼女だが、ベルより重いかな。恐らく35kg~40kgの間ぐらいはあるのだろうか?「お腹いっぱいになったか?」「うん!」 何が楽しいのか――頭を撫なでてやると俺の腹の上でゴロゴロしているのだが。「ちょっと、ミャレー、膝枕してくれ~」「はいにゃ~!」 ミャレーが俺の頭の所に正座すると、彼女の太腿の間が枕になる。ピッタリ嵌るように収まりがいい。