今日は、みーちゃんとしゃむおんと一緒に最近出来たばかりのケーキ屋に来ている
男3人でケーキなんて、と思ったが、みーちゃんは安定のイケメンだし、しゃむおんも安定のしゃけめ(ry
この店の店員さんやら、女子高生ぐらいのお客さんも、皆して頬を赤く染め、2人の事を恍惚とした表情で見詰めている
ちらり、と俺に視線を向ける子もいたが、直ぐにその視線はみちゃおんの2人に移った
甘い物好きのしゃむおんは、生クリームとイチゴが添えられたガトーショコラを、みーちゃんは生クリームが苦手みたいで(じゃあ何で来たんだよという話だが)、珈琲を一杯頼んだだけだった
僕はこの2人を見ているだけでお腹一杯になったので、紅茶を頼んだ
「しゃむ、ほっぺにクリーム付いてるよ」
「んむっ」
くすくす、と楽しそうに笑い、頼んだケーキを頬張るしゃむおんの頬に付いたクリームを人差し指で掬って、それを自分の口に持っていくみーちゃん
それを僕は紅茶をちびちびと口に含みながら眺めていた
ちなみに、これがお腹一杯の理由だ
「ありがと、みーちゃん」
「どういたしまして。それにしても、めっちゃ甘・・・っ、よく食べれるね、しゃむ」
「そうですか?美味しいですよ」
食べますか?と何とも可愛らしい仕草で首をこてん、と傾げるしゃむおんに、みーちゃんは当然とでもいう顔でしゃむおんに向かって、あーん、と口を開けた
食べさせろ、という意図が分かったしゃむおんも、これまた当然とでもいう顔で、はいどうぞ、なんてみーちゃんの口に一口サイズに切ったケーキに生クリームを乗せて食べさせる
「どうですか?」
「美味しいけど、やっぱ甘い」
みーちゃんが、飲み込むときに一瞬、眉根を顰めたのを僕は見逃さなかった
甘すぎたのか、はたまた不味かったのか・・・
まぁ無いとは思うが、不味かったにしろ、店内でしかも店員が居る手前、不味いなんて失礼な事は流石に言えないだろう
そうかなぁ、なんて言いながら、美味しそうに食べるしゃむおんを、柔らかい笑みを浮かべて、長い前髪で隠れてる反対の眼に、まるで恋人でも見るみたいに優しい光を称えてるみーちゃん
これが通常運転なのか、周りなど特に気にした様子も無い
見てるこっちが恥ずかしくなる行動に自覚は無いのか
「ねぇ、君らさぁ」
「はい?」「何?」
返事までもが同じタイミングだ
「付き合ってんの?」
「そんな訳無いじゃないですか」「違うけど」
店に入ってから、ずっと疑問に思っていた事を訊いたが、2人してそれを即座に否定した
それで付き合って無いとか
お前ら嘘だろ爆発しろよ
~END~