そう告げると、わたしもはじめて聞くような冷ややかな声で罪状を言い渡しました。「アイリーン・パルカス。並びに父親のパルカス子爵。エリアーナ・ベルンシュタイン侯爵令嬢への傷害容疑、及び暗殺未遂容疑で逮捕する。───衛兵!」 アイリーンさまの悲鳴が上がりました。子爵はすでに拘束されていたため、彼女に捕縛の手がかけられたのです。「そんな、殿下!なにかの間違いです。私こそがエリアーナさまから嫌がらせを受けた被害者です。目を覚まされて下さい。お願いです………!私と一緒におられた殿下が、本来の貴方さまです。もとの聡明な殿下に戻られて下さい!」