――立て、と。何としても立てと。私の覚悟を示すんだ。ここで死んだっていい。後のことはセカンド様が何とかしてくれる。そう約束してくれた。だから私は安心してその胸を借りれば良いのだ。諦めてなるものか。根性だ。全てを賭けろ。死ぬ気で立て――ッ!「……っ……ふぅっ……!」 気力を振り絞り、私は立ち上がった。立ち上がれた。 ズキズキと痛む頭を上げ、セカンド様を見やる。 ……やはり、怖い。途轍もなく恐ろしい。 だが、それがどうしたというのか。 私は朦朧とする意識の中、スキルの一つすら準備せず、そのままセカンド様へと殴りかかる。 私の拳がセカンド様の掌に受け止められた瞬間、耳にした言葉を最後に、私の意識は暗転した。「お前、最高だな」