「よっしゃ! クロ助、王族の保証付きだぞ、気合入れて探せ!」「任せるにゃ! 一世一代の大勝負だにゃ!」 ニャメナが内臓を掻き出し、ミャレーが割いて、内容物を漁っている。 その間に、アネモネに魔法を使って冷却を頼む。最初は湖に沈めようと思ったのだが、身体がデカいので冷えるのに時間が掛かる。 その間に肉が傷んでしまう。王女に見えないように、魔法の触媒に使うアルミの板を渡す。「む~! 冷却リフリジレイション!」 身体が大きいので、何回かに分けて冷却をしてもらう――だが冷却が終わると、アネモネは逃げてしまった。 そのぐらい物凄い臭いなのだが、そんなのが苦にならないぐらいの大金が待っている。 そりゃ獣人達も気合が入るってもんだろう。なければ骨折り損のくたびれ儲けだけどな。 内臓が出し終わったので、ホイールローダで吊るして血抜きをする。 だが尻尾が長くて、地面についてしまう。尻尾の根元にも切れ込みを入れて、ユ○ボを召喚。 尻尾を釣り上げる事にした。ホイールローダとユ○ボで、レッサードラゴンの死体がV字型に――。「こ、こんな巨大な召喚獣が3体も同時に出せるのかぇ? 其方は一体何者なのじゃ?」「辺境の魔導師ですけど……今は、王女殿下の聖騎士ですか?」 実は全部アイテムBOXに収納されているなんて、口が裂けても言えない。 この他にも、ラ○クルや大型ダンプ、高所作業車も入っているしな。そうそう、9mの足場とか丸太も入っている。 改めて考えると、凄いな――まさにチートといえる能力。 しかし、高所作業車はアネモネのゴーレムがあれば要らないか――下取りに出すか? いや、何でもアネモネの魔法に頼ってしまうのも……でも、彼女は頼って欲しいみたいだし……。 アイテムBOXの容量がなくなるなら、中の整理もしなくちゃならないが、未だにどのぐらい入るのかは不明。 しばらくこのままでいいか。 吊り下げられた巨大な屍かばねの下からは、ダバダバと血が流れ出ている。 だが、王女の話では――竜の血も売れるということなので、プラケースに溜める事にした。 本当に売れるのか? それと、心臓と胆嚢が価値があるらしいので、冷やしてからアイテムBOXへ収納した。 それと、食えるかもしれないので、肝臓と獣人達が切った腸は別分けにする。 ホルモンとして焼いたり鍋にして食えば美味いかもしれん。