「そこから、上の崖に登ろうと思ってな!」 足場のてっぺんにいるニャメナに声を掛けると、彼女が飛び降りてきた。 身の軽さがもの凄いな。特撮無しでアクション映画を見ているような感じだ。「上に登るって?」「この崖の上に登った話って聞いた事があるのか?」「いや、ないねぇ。大体、どうなっているのかも解らないし」「上にも森があって、あそこの滝はこの高地だけの水で潤っている。そして――多分、何処にも繋がっていないから魔物もいない」「なんで、そんな事が解るんだい?」「魔法を使って空から見たからな」「はぁ……?」 ニャメナが呆れたように、掌を上に向けた。俺の言う事を信用していないのだろう。「あの……ケンイチ」「なんだい、プリムラ?」「前々から聞こうと思ってたんですけど……こういった鉄の管やらが、沢山アイテムBOXの中へ入っているのですか? それに、私達が毎日食べている柔らかいパンとか――」「さすがプリムラ、気がついてしまったか……実はな、俺が魔法で作り出しているんだよ」「パンをですか……?」「そう」 彼女も俺の言葉を信用していないような顔をしているのだが。「ほらほら、段々俺が信用出来なくなってきただろ? 帰るならいまのうちだぞ?」 ちょっと強引にプリムラを抱き寄せて口づけをする。 彼女も嫌がる風でもなしに、それを受け入れているのだが――。「帰りません……」 彼女のその言葉を聞きながら、腰から尻へと撫でて太腿の辺りで止めた。「旦那ぁ――そういう事を目の前でやるのは勘弁してくれませんかねぇ、俺には目の毒だ」「なんだ、良い女なのに相手がいないのか?」「は! くだらん男なんて、こっちから願い下げだねぇ」「ケンイチ~!」「にゃ~!」 家から、アネモネとミャレーがやって来たので、家に戻る事にした。 夕飯の後、皆で風呂に入る事に。また、アネモネの魔法の出番だ。