今までの劇場に関する研究は、主に脚本、演技、照明、音響効果、ステージデザインなどを劇場の技術や理論を中心に探究したものが多いようである。それに対して、実際の例でこれらの理論を持ち込んだ研究はあまり見られない。それゆえ、劇場論説の実際的応用、経験に焦点を当てた本研究は、劇場を研究する上で研究価値があることは否めない。なお、今後の研究課題であるが、同じ論説は作品と場面によって、相応の応用をすべきであることを今後の課題としたい。本研究成果を生かして、劇場に関する理論を研究した後、実際の例を参考して劇場に応用してもらうように努力して参りたい。