――そして、昼すぎ。 アネモネとミャレーとで軽く食事を取った後、2台の馬車が湖畔へ入ってきた。 一台は、エンジ色でマロウさんの馬車だろうが、荷台にニャメナが乗っている――ということは、プリムラも一緒に戻って来たのかもしれない。 もう一台の白い馬車は……結構豪華な2頭立ての馬車だ。おそらく貴族仕様――ということは子爵夫人か? 馬車から降りてきたのは、マロウさんと道具屋の爺さん。そして、やはりプリムラも一緒だった。 そして白い馬車からは、俺の予想通り子爵夫人と――青い服を着て、短い茶色の頭をした小太りの男性。 なんか、ここから見ても普通の男って感じなのだが、もしかしてあの男がここの領主様か? 子爵夫人が、手を取って寄り添っているので、多分そうなんだろうなぁ。